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ポータブル電源のUPS機能とパススルーの違いは?繋ぎっぱなしでも劣化しない機種の解説

「停電対策としてポータブル電源をUPS代わりに使いたい。でも、コンセントに繋ぎっぱなしにするとバッテリーが劣化するのでは?」

そんな不安をお持ちの方へ。

実は、単なるパススルー機能があるだけでは不十分です。 機種選びを誤ると、常に充放電が繰り返され、バッテリー寿命を縮めてしまいます。

重要なのは、バッテリーを経由せず直接家電に電気を送るバイパス機能の有無です。

この記事では、パススルーとUPS機能の違いを分かりやすく解説し、繋ぎっぱなしでも劣化しにくいおすすめのポータブル電源を紹介します。

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目次

パススルーとUPS機能の違いとは?

カタログやスペック表でよく見るパススルーとUPSという言葉。似ているようで、実は役割が全く異なります。

失敗しない機種選びのために、まずはこの2つの定義を正しく理解しておきましょう。

パススルー充電とは

パススルー充電とは、ポータブル電源本体をコンセントで充電しながら、同時にスマホや家電へ給電できる機能のことです。

通常、ポータブル電源は充電か給電のどちらか一方しか行えないものが多いですが、パススルー対応機種であれば、コンセントに挿したまま家電を使用することができます。

充電待ちの時間を気にせず家電が使えることがメリットです。

「パススルー対応」と書かれていても、停電時に自動でバッテリー給電に切り替わるかどうかは別問題です。また、機種によってはバッテリーを経由して電気を送るため、バッテリーの寿命を縮める原因になることがあります。

UPS機能(無停電電源装置)とは

UPS機能とは、停電などでコンセントからの電力が途絶えた瞬間、自動的にポータブル電源のバッテリーからの給電に切り替える機能のことです。

本来、デスクトップPCやサーバーなどは、一瞬でも電気が切れると強制シャットダウンしてしまいます。

UPS機能があれば、停電を検知して0.01〜0.03秒(10〜30ms)という速さで予備電源に切り替わるため、PCの電源が落ちるのを防ぐことができます。

ポータブル電源においては、厳密なUPSよりも簡易的なEPS(非常用電源)として搭載されているケースが一般的です。医療機器や企業のサーバーなど、一瞬の瞬断も許されない超精密機器には使えない場合があるため、家庭用(PC、冷蔵庫、Wi-Fiルーターなど)のバックアップとして考えるのが基本です。

結局、何が違うの?

簡潔に言えば、以下のようになります。

パススルー: 充電しながら使える状態のこと
UPS機能: 停電時に電源を守る機能のこと

繋ぎっぱなしで運用する場合、この2つが揃っていることは最低条件です。

しかし、実はこれだけではバッテリーの劣化を防ぐことはできません。

そこで重要になるのが、次にご紹介するバイパス機能です。

【重要】繋ぎっぱなしにするならバイパス機能が必須

パススルー機能があれば、コンセントに繋ぎっぱなしでも安心……実は、それは大きな誤解です。

もしあなたが、停電対策として24時間365日繋ぎっぱなしにしたいと考えているなら、必ずバイパス機能が搭載されているかを確認してください。

これがないと、大切なポータブル電源の寿命を劇的に縮めてしまう可能性があります。

なぜ普通のパススルーだと劣化するのか?

一般的な(安価なモデルや古い機種の)パススルー機能は、コンセントからの電気を一度バッテリーに貯め、そのバッテリーから家電へ電気を送る仕組みになっていることがあります。

たとえバッテリー残量が100%と表示されていても、内部では充電と放電を同時に行っている状態になり、バッテリーに常に負荷がかかります。

これでは、スマホを充電しながら高負荷なゲームをしているのと同じ状態で、バッテリーの発熱や劣化(サイクル回数の消費)が急速に進んでしまいます。

救世主となるバイパス機能の仕組み

一方、バイパス機能を搭載したポータブル電源は、電気の流れが全く異なります。

通常時は、コンセントからの電気をバッテリーを介さず、素通り(バイパス)させて直接家電へ送ります。この時、バッテリーは休憩中の状態になるため、負荷は一切かかりません。

そして、停電などでコンセントからの供給が止まった瞬間だけ、バッテリー給電へと回路を切り替えます。

一般的なパススルー vs バイパス機能

違いが一目でわかるように比較してみました。

機能タイプ電気の流れバッテリー負荷繋ぎっぱなし運用
一般的なパススルーコンセント→ バッテリー→家電大(劣化が進む)NG
バイパス機能付きコンセント→家電なし(待機状態)OK

いざ停電になった時、バッテリーが劣化していて使い物にならなかったという事態を避けるためにも、常時接続するならバイパス機能は必須条件です。

最近の機種では「UPS機能付き」と謳われているものであれば、このバイパス機能が標準搭載されていることがほとんどですが、購入前には必ずスペック表で「パススルー(バイパス)対応」などの記載を確認しましょう。

UPS機能付きポータブル電源を選ぶ3つのポイント

バイパス機能の重要性は分かりましたが、それだけで選ぶのは少し早計です。

実際にPCや家電を保護するためには、以下の3つのスペックも必ずチェックしましょう。

切り替え時間(転送時間)を確認する

停電が起きてからバッテリー給電に切り替わるまでのタイムラグのことです。この時間が短ければ短いほど、機器の電源が落ちるリスクが減ります。

一般的な目安(30ms以下)
多くのポータブル電源(EPS機能)がこの基準です。照明、冷蔵庫、水槽のエアポンプなどはこれで十分です。

PC向けの目安(20ms以下)
デスクトップPCやHDD(ハードディスク)を繋ぐなら、できるだけ数字が小さいものを選びましょう。

一般的なATX電源は16ms程度の瞬断に耐えられる設計が多いですが、念には念を入れて10ms〜20ms以下の高速切り替えに対応したモデルが安心です。

リン酸鉄リチウムイオン電池を選ぶ

ポータブル電源は決して安い買い物ではありません。長く使い続けるためには、内蔵されている電池の種類が重要です。

三元系リチウム(従来型)
寿命は500〜800サイクル程度。軽量だが寿命が短め。

リン酸鉄リチウム(LiFePO4)
寿命は3000サイクル以上(毎日使っても10年持つ計算)。

UPSとして常設する場合、万が一の停電や定期的なメンテナンス放電で充放電回数が重なっていきます。

圧倒的に長寿命なリン酸鉄リチウムイオン電池搭載モデルを選びましょう。最近の主流はこちらに移っています。

出力波形は純正弦波の一択

コンセントから出る電気の波形には種類があります。

PC、モニター、ゲーム機、家電など、家庭にあるほとんどの電気製品は純正弦波(正弦波)という滑らかな波形で動くように設計されています。

安価なポータブル電源に見られる矩形波修正正弦波のものを使ってしまうと、PCが起動しなかったり、故障の原因になったりします。

UPSとして精密機器を繋ぐなら、必ず純正弦波のモデルを選んでください。

正弦波・矩形波・修正正弦波について詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。

UPS機能・パススルー対応のおすすめポータブル電源

ここからは、先ほど解説した「バイパス機能搭載・純正弦波・リン酸鉄(または半固体)電池」という条件をすべて満たした、信頼できるメーカーの製品を厳選してご紹介します。

Jackery(ジャクリ)

「ポータブル電源といえばJackery」と言われるほどの老舗ブランド。

以前のモデルは三元系電池が中心でしたが、最新の「Plusシリーズ」からはリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、待望のEPS機能も搭載されました。

特徴は以下のとおり。

  • 20ms以下という高速な切り替え時間
  • 「フェーズチェンジマテリアル」という独自の放熱設計で、安全性と静音性が高い
  • 保証期間が長く、サポート体制が手厚い

現在のおすすめ機種は最新機種のJackery 1500 Newです。

Jackeryの信頼性はそのままに、UPS機能と長寿命電池を手に入れた進化版。PCや通信機器のバックアップ電源として非常に信頼性が高い一台です。

Dabbsson(ダブソン)

近年注目を集めている新鋭ブランドで、他社に先駆けて、EV自動車でも使用されている半固体リン酸鉄リチウムイオン電池を採用するなど、技術力の高さが特徴です。

特徴は以下のとおり。

  • 15ms(0.015秒)という、クラス最高レベルの切り替え速度。デスクトップPCなど繊細な機器を守りたい場合に特に有利
  • バッテリーのエネルギー密度が高く、コンパクトなのに大容量
  • 釘刺し試験でも発火しない極めて高い安全性

現在のおすすめ機種は最新機種のDabbsson 2000Lです。非常に人気のモデルです。

大容量2048Whで、停電が長時間続いても冷蔵庫やPCを動かし続けられます。家の防災電源としての完成度が非常に高いモデルです。

EcoFlow(エコフロー)

ポータブル電源業界で急速にシェアを伸ばしている人気メーカーです。

ほぼ全ての現行モデルにEPS(非常用電源)機能が搭載されており、アプリでの管理も優秀です。

特徴は以下のとおり。

  • 30ms以下の自動切り替えに対応
  • 独自の急速充電技術「X-Stream」で、復電後の再充電も爆速
  • パススルー(バイパス)機能もしっかり明記されており安心

現在のおすすめ機種は最新機種のEcoFlow DELTA 2です。

家庭用として最もバランスの良い容量(1024Wh)。リン酸鉄リチウムイオン電池採用で長寿命です。

拡張バッテリーで容量を増やせるため、長時間の停電対策にも柔軟に対応できます。

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ポータブル電源をUPSとして使う際の注意点

ここまでUPS機能付きなら安心とお伝えしてきましたが、ポータブル電源はあくまで大容量バッテリーが主役の製品です。

PC周辺機器メーカーが販売している専用のUPS(無停電電源装置)とは仕組みが異なる部分があるため、以下の点には注意が必要です。

ゲーミングPCやデスクトップPCは「瞬断」のリスクがある

記事内で紹介した機種は15ms~30ms(ミリ秒)という高速切り替えに対応しています。

しかし、非常に高性能なゲーミングPCや、シビアな電源ユニット(アクティブPFC搭載など)を使用している場合、このわずかな切り替え時間でも「瞬断」と判定されて電源が落ちてしまう可能性があります。

以下のように分けて判断されることをおすすめします。

一般的なノートPC → バッテリー内蔵なので全く問題ありません。

一般的なデスクトップPC → 多くの場合は問題なく動作します。

ハイエンドなゲーミングPC / クリエイターPC → 高負荷で作業中(ゲーム中やレンダリング中)に停電すると、再起動してしまうリスクがゼロではありません。

絶対にデータを失いたくない業務用のPCやサーバーの場合は、専用のUPS(APC製やオムロン製など)を壁のコンセントとポータブル電源の間に挟むか、データ保存をこまめに行うことを推奨します。

消費電力オーバーに気をつける

パススルー中であっても、流せる電気の量には限界があります。

例えば、定格出力1000Wのポータブル電源に、ドライヤー(1200W)とPCを繋いでしまうと、過負荷で保護機能が働き、電気の供給が止まってしまいます。

家のコンセントと同じ感覚でタコ足配線をしないよう、接続する家電の合計ワット数には注意しましょう。

多少の待機電力が発生する

バイパス機能を使ってバッテリーを経由せずに電気を送っていても、停電を監視するための制御基板やインバーターは常にオンの状態です。

そのため、普通にコンセントに挿すよりも、ポータブル電源自体が数ワット〜十数ワット程度の電気を消費します(待機電力)。

微々たる金額ですが、電気代がわずかに加算されることは覚えておきましょう。

まとめ:バイパス機能付きを選ぼう

この記事では、ポータブル電源をUPS(無停電電源装置)として使うための条件と、おすすめの機種を紹介しました。

最後に要点を振り返りましょう。

ただのパススルーはNG!
バッテリーを経由しないバイパス機能搭載モデルでないと、バッテリー寿命が縮んでしまう。

バッテリーの種類も重要!
長期間繋ぎっぱなしにするなら、寿命の長いリン酸鉄リチウムイオン電池が必須。

おすすめの3大メーカー
Jackery:ポタ電で最も有名なメーカー、信頼性抜群。
Dabbsson:15msの高速切り替えと、高い安全性が魅力。
EcoFlow::切り替えがスムーズでアプリ管理が優秀。

いつ起こるかわからない停電や災害。

いざという時に「バッテリーが劣化していて使えなかった」「PCのデータが消えてしまった」と後悔しないために、ぜひ今回ご紹介した基準で、あなたの環境に合った一台を選んでください。

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