「ポータブル電源なのに、コンセントの穴がない!?」
2025年11月、Jackeryから登場した新モデルJackery 300Dは、そんな衝撃的な仕様で話題を呼んでいます。
「コンセントが使えないなんて不便では?」 そう思う方もいるかもしれません。しかし結論から言うと、この機種は「ACコンセントを捨てた」からこそ生まれた、現代人のための傑作です。
- 重さたったの2.5kg
- ノートPCも爆速充電できる「単ポート140W出力」
- 完全無音の0dB
これはもはや従来のポータブル電源ではありません。超高機能な巨大モバイルバッテリーです。
AC出力を削ぎ落としてまで尖らせたその実力は、一体誰にとっての最適解なのか? 専門家の視点で徹底解説します。
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Jackery 300Dの基本スペックと最大の特徴
Jackery 300Dの基本スペック

- 定格容量:288Wh
- 定格出力:300W
- バッテリー:リン酸鉄リチウムイオン電池
- サイクル数:4000回
- 重量:2.5Kg
- USB-C充電:2.75時間でフル充電(AC充電は不可)
- ソーラーパネル最大:100W
- ソーラーパネル充電(100W):3.4時間
- 並列接続:不可
- 容量の拡張:不可
- 出力ポート構成:USB-C×3、USB-A×1、シガーソケット×1
- EPS機能:なし
- パススルー機能:なし
- 専用アプリ:なし
- 騒音値:0dB
- 発売日:2025年11月
- 定価:24,990円
- セール時の価格(目安):18,000~19,000円
最大の特徴はACコンセントの排除
ポータブル電源と聞いてイメージする、家庭用コンセント(AC100Vプラグ)の差込口がJackery 300Dにはありません。
出力は「USB-C」「USB-A」「シガーソケット」の3種類のみです。
通常、ポータブル電源が高額になる最大の理由は、電池そのものと、DC(電池の電気)をAC(コンセントの電気)に変換する部品(インバーター)が高価だからです。
Jackery 300Dは、あえてこの高価なインバーターを排除しました。なので、そのことによって安さとして還元するだけでなく、
- 軽量になった
- 部品が減った分、故障率が下がる
- インバーターの冷却ファンが不要になり、無音(0dB)になった
というメリットも生まれました。
つまり、重くて嵩張るインバーター(AC変換機)を排除し、その分、軽さと静音性、コスパに全振りしたのがこのモデルの正体です。
この「引き算の美学」は、USB機器が中心となった現代において、非常に理にかなった設計です。
今やスマホ、タブレット、PC、ゲーム機、ドローンなど、身の回りのほとんどのガジェットはUSBで充電できますからね。
Jackery 300Dのおすすめポイント5つ
- ノートPCユーザー待望「単ポート140W出力」
- 「2.5kg」は驚異的な軽さ
- ハンドストラップ兼ケーブルが秀逸
- 便利なショルダーストラップ
- 完全な無音(0dB)
ノートPCユーザー待望「単ポート140W出力」
USB-C出力構成: 140W × 2、65W × 1
ポータブル電源のUSB-C出力ポートは高性能のモデルでも最大100Wがほとんどです。140Wは非常に珍しいです。
このことで最も恩恵を受けるのは、例えば16インチ MacBook ProなどのハイエンドノートPCを使っている人です。
純正のACアダプタと同じ速度で急速充電が可能(30分で50%充電など)。
一般的なモバイルバッテリーでは出力不足で充電スピードが遅くなることがありますが、これならデスクトップ並みの給電環境を持ち歩けます。
つまり、外出先で重い作業をしても電力不足にならず、自宅のコンセントに繋いでいるのと全く同じパフォーマンスで最強スペックのPCが動かせるというのが140Wの価値です。
しかもそれが2ポートあります。
そして実は、140W出力を使うには本体だけでなくケーブルも140W対応(EPRケーブル)である必要があります。
一般的なUSB-Cケーブル(60W対応など)を使ってしまうと、本体が140W出せても、ケーブルがボトルネックになって60Wしか出ません。
しかし、Jackery 300Dのおもしろいところは、付属のハンドストラップが140W対応ケーブルを兼ねているということ。
これは非常に気が利いていますね。
「2.5kg」は驚異的な軽さ
底面はCDケースサイズくらいしかありません。
容量288Whクラスの従来型ポータブル電源は3kg後半~4kgが相場でした。
2.5kgは、リュックに入れてギリギリ持ち運べるレベルです。ポータブル電源としてはまさに驚異的な軽さです。
ハンドストラップ兼ケーブルが秀逸
ハンドストラップがそのままUSBケーブルになるというギミックは非常に秀逸です。
ケーブル忘れの悲劇を防げるだけでなく、荷物を一つ減らせます。
例えばカフェに入り、コーヒーを注文してPCを開いた瞬間、「あ!充電ケーブルを家に忘れた…」と気づいたときはかなりの絶望感です。
しかし本体(Jackery 300D)さえ持っていれば、ケーブル忘れという概念自体がなくなります。
また例えば、地震や台風、津波などの災害時に「今すぐ避難してください」となった時、ポータブル電源本体は掴んで持っていけても、それに合うケーブルは忘れるかもしれません。
しかし、300Dなら避難所で「電源はあるのに、スマホと繋ぐケーブルがないから充電できない」という悲劇を防げます。
本体さえ掴んで逃げれば、確実にスマホの充電が可能です。これは防災の観点で強力なメリットです。
便利なショルダーストラップ
ハンドストラップがケーブル忘れ防止に役立つのに対し、ショルダーストラップの最大のメリットは両手がフリーになることです。
本体が軽量とはいえ、ずっと手で持っていると少し重さを感じます。しかし、肩掛けができることで活用の幅が劇的に広がります。
例えば、キャンプやBBQの設営・撤収の場面。キャンプ場へ荷物を運ぶ際、手はクーラーボックスやチェア、テントなどで塞がりがちです。
Jackery 300Dならショルダーバッグのように肩にかけて運べます。 「あ、電源だけ車に取りに戻らなきゃ」という二度手間がなくなり、1回で荷運びを完了できます。
また例えば、風景撮影やVlog撮影などで、場所を頻繁に変えながら撮影する場合。
地面が濡れていたり、砂地だったりして、ポータブル電源を直置きしたくない場所でも、肩にかけたままバッテリー交換や充電が可能です。
2.5kgという重さは、プロ用カメラ+望遠レンズ1セット分くらいなので、撮影機材の一部として身につけて動き回ることができます。
このように、ショルダーストラップは、 特に移動が多い、荷物が多いという場面がよくある方にとっては、ハンドストラップ以上に恩恵を感じる場面が多いと思います。
完全な無音(0dB)
騒音値: 0dB
ファンレス設計です。従来のポータブル電源は充電中や高出力時に「ブォー」というファン音が鳴りましたが、これは無音です。
「寝室で枕元に置いてスマホやウォッチを充電する」「静かな図書館やカフェで作業する」といった場面で非常に役立つと思います。
購入前に知っておくべき2つの注意点
購入後のミスマッチを防ぐため、以下の点は必ず確認してください。
- 充電スピードはそこまで速くない
- AC家電は一切使えない
充電スピードはそこまで速くない
Jackery 300Dはフル充電まで約2.75時間かかります。爆速充電が当たり前になってきた今のポータブル電源業界の基準からすると、だいぶ遅いです。
例えば、Jackeryの1000Whや1500Whクラスのポタ電でも2時間以内には余裕で終わります。
- Jackery 1000 New……1.7時間
- Jackery 1500 New……1.5時間
一般的な機種は、太いACケーブルを使って壁のコンセントから一気に大量の電気(200W〜300Wなど)を流し込みます。
しかし、Jackery 300DはAC充電のように大量の電気を流すことができないUSB-C充電((最大100W〜140W程度)なので、充電が遅くなるというわけです。
これは、軽さとコンパクトさを得る代償として爆速充電機能を捨てたというトレードオフとも言えます。
さらに注意しておきたいことは、2.75時間で充電が完了するのは、100W以上の高出力なUSB-C充電器を使った場合です。
ノートPC用などの高出力充電器(100W)を使った場合はスペック通りの2.75時間で充電できます。
しかし、スマホ用の出力が小さい充電器(20Wなど)を使った場合はフル充電まで10時間以上かかる可能性があるので充電ケーブルには注意しましょう。
以上のように充電スピードの問題はありますが、そもそも毎日は使わない(防災用など)という方にとっては、この充電スピードは大きなデメリットにはなりません。
【充電器と充電スピードについてのより詳しい解説(初心者向け)】
充電のスピードは「アダプタ」「ケーブル」「本体」の3つのうち、一番性能が低いものに合わせて強制的に制限されます。
どれだけハイスペックなポータブル電源を持っていても、入り口(アダプタ)や通路(ケーブル)が狭ければ、電気はチョロチョロとしか流れません。
わかりやすく水道のホースに例えて解説します。
充電スピードが決まる仕組み(水道の例)
・アダプタ(蛇口): 水を出す勢い
・ケーブル(ホース): 水が通る太さ
・Jackery 300D(バケツ): 水を受ける容器
【失敗例A】 アダプタが弱い場合
・アダプタ: スマホ用の小さいもの(20W)= 「チョロチョロしか出ない蛇口」
・ケーブル: 高出力対応(100W)= 「極太のホース」
・結果: ホースが太くても、元々の水が少ないので、20W(チョロチョロ)でしか充電されません。
【失敗例B】 ケーブルが弱い場合
・アダプタ: 高出力対応(100W)= 「勢いよく出る蛇口」
・ケーブル: 100均の安いもの(60W以下)= 「極細のストロー」
・結果: 蛇口を全開にしても、ストローが細すぎて水が少ししか通りません。ケーブルの限界値(例えば60W)まで速度が落ちます。
【成功例】 両方とも「高出力」の場合
・アダプタ: 高出力対応(100W)
・ケーブル: 高出力対応(100W)
・結果: 蛇口全開の水を、太いホースでそのまま流し込めます。
→ これで初めて、スペック通りの 2.75時間 で充電完了します。
Jackery 300Dを買う人が準備すべきもの
ここが重要なポイントですが、Jackery 300Dには140W対応ケーブル(ハンドストラップ)が最初から付属しています。 自分で用意しなければならないのは、高出力アダプタだけです。
充電スピードを重視するなら、100Wのアダプタ(ただし価格が高めで大きい)。そこまで重視しないなら65Wでも良いでしょう。
※「PD対応」という表記があるものを必ず選んでください。
※AnkerやCIOといったメーカーの製品が信頼性が高くおすすめです。
ただ、充電スピードは全く気にしないという人は、20Wのアダプタを使っても問題ありません。
AC家電は一切使えない
300DはACコンセントがないので、ACプラグ式の家電は全く使えません。
ACなしという仕様は、手持ちの家電製品にUSBで動かせるものが多いかどうかで評価が真っ二つに分かれます。
例えば、身の回りがUSBガジェットだらけの人は全く困らないでしょう。むしろAC回路がない分、故障リスクが減り、軽くなって最高です。
ACコンセント製品をまだ多く使っている人は、不便な場合が多くなります。この場合は、Jackery 240 New(ほぼ同スペックでACコンセント付きのモデル)などを選ぶ方が良いかもしれません。
購入前に、自分がこの電源で動かしたいと思っているモノのプラグの形状を一度すべてチェックすることをおすすめします。
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ライバル機種との比較
- Jackery 240 Newとの比較
- 高級モバイルバッテリーとの比較
Jackery 240 Newとの比較
小型でACコンセントを使いたいなら240 Newのほうが良いかもしれません。300Dと240 Newを比較してみました。
| 比較項目 | 300D | 240 New |
|---|---|---|
| 定格容量 | 288Wh | 256Wh |
| 定格出力 | 300W | 300W |
| 重量 | 2.5Kg | 3.6Kg |
| サイズ | 11.8×12×18.3 cm | 23.1×15.3×16.8 cm |
| 出力ポート | USB-C×3、USB-A×1、 シガーソケット×1 | AC×1、USB-C×2、USB-A×1、シガーソケット×1 |
| 充電時間 | 2.75時間(USB-C充電) | 1.9時間(AC充電) |
| 発売日 | 2025年11月 | 2024年5月 |
| 定価 | 24,990円 | 32,800円 |
高級モバイルバッテリーとの比較
ここが最も重要なポイントです。 「140W出力ができる」「容量が大きい」という条件で、Ankerなどの高級モバイルバッテリーと比較してみます。
| 比較項目 | Jackery 300D | 一般的な高級モバイルバッテリー (例: Anker Prime等) |
| 価格 | 24,990円 | 約1.5万〜2.3万円 |
| 容量 | 288Wh | 80Wh〜100Wh (20000〜27000mAh) |
| 出力 | 最大 300W (単ポート140W) | 最大 100W〜200W (単ポート140W) |
| ACコンセント | なし | なし |
| 重量 | 2.5kg (重い) | 0.5kg〜0.8kg (軽い) |
Jackery 300Dはどんな人におすすめ?
結論から言いますと、Jackery 300Dは万人受けするモデルではありませんが、ACコンセントはいらないと割り切れる人にとっては、非常におすすめなモデルとなります。
- おすすめする人
- 見送ったほうがいい人
おすすめする人
もし以下の一つでも当てはまるなら、Jackery 300Dはあなたの生活を劇的に快適にしてくれるでしょう。
MacBook ProなどのハイスペックPCを持ち歩く人
カフェでコンセント席を血眼になって探す必要がなくなります。純正アダプタを持ち歩く必要もありません。このバッテリーとPCさえあれば、どこでもそこが最強のオフィスになります。
2台目のポータブル電源を探しているキャンパー
1000Whクラスの大型電源は重すぎて、テント内での移動が億劫ではありませんか? 300Dなら片手でひょいと持ち運べます。枕元でスマホやウォッチを充電するサブ機として最高の相棒になります。
音に敏感な人
ファンレス(0dB)の恩恵は想像以上です。車中泊やキャンプの夜、枕元に置いても無音。ファンの回転音で眠りを妨げられることは二度とありません。
モバイルバッテリーの容量不足に悩むクリエイター
GoPro、ドローン、カメラ、iPad…。たくさんのガジェットを充電するには、20000mAh程度のモバイルバッテリーでは足りません。288Whの大容量があれば、1日の撮影でバッテリー切れに怯えることはなくなります。
見送ったほうがいい人
逆に、以下の用途を想定している場合は、300Dを買うと後悔する可能性が高いです。Jackery 240 NewなどのAC搭載モデルを選んでください。
扇風機やヘアアイロンなどのAC家電を使いたい人
USB給電タイプでない家電製品は一切動きません。
出発1時間前に急いで充電を完了させたい人
300Dのフル充電には約2.75時間かかります。朝起きて充電し忘れたことに気づくタイプの方には、急速充電(1時間)対応の他モデルの方が安心です。
記事まとめ
Jackery 300Dは、ポータブル電源というよりも「超巨大でパワフルなモバイルバッテリー」と捉えるのが正解です。
身の回りのモノがUSB-Cに統一されつつある今、重くて嵩張るACインバーターを削ぎ落としたこの設計は、非常に理にかなっています。
「コンセントがなくても意外と平気かも?」 そう思えたあなたにとって、この2.5kgの軽さと140Wのパワーは、手放せない武器になるはずです。
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